ロレックス 対 セイコー (比較)

1920年代、世界の95%の車は日本で作られていたと言われています。それは日本のメーカーではなく、Ford、GM 、Cryslerなどのアメ車たちです。そして対照的に現在、日本は世界で2番目の自動車(自家用車)生産国であり、日産GTRやレクサスLFAなど世界に通用する車をプロデュースする国へと成長し、アメリカは4番目の地位へと追いやられてしまいました。

率直な疑問として、同じことが日本の時計メーカーはできるのでしょうか?

日本の車メーカーがこれだけ成長できた理由の一つとして、他社と比べ倍以上の精度やパフォーマンスを大衆の手に届く価格で提供でき、それに加え耐久性があり、メンテナンスに対するコストやそれに対応するシステムの速さがあったと言われています。

現在日本の時計メーカーは車の歴史と同じ様な道を辿っているのかもしれません。1872年(明治5年)12月3日に明治政府は太陰暦を廃して、1873年(明治6年)より太陽暦を採用して定時法に移行したため和時計の時代は終わり、その約10年後、服部金太郎が精工舎を設立しました。服部氏は日本の車メーカーの様に海外から輸入された時計たちにインスパイヤーされながら、自社でムーブメントを生産する様になり、服部時計店はアジアで欧米メーカーと覇を争うまでに成長しましたが、1923年(大正12年)、関東大震災により銀座の社屋、工場の大半を失う状況でも、服部氏は屈強な精神力とその経営センスで会社を立て直し震災のわずか1年後の1924年に『SEIKO』が誕生しました。

服部氏が世を去った約20年後、SEIKOが1956年に発表した 『マーベル』は今までにない歴史をSEIKO自身に刻みました。それは、日本で初めてスイスのクロノメーター規格に合致するものであり、ここからSEIKOは2つの工場で互いに競い合いながら、方や『キングセイコー』そしてもう一方は『マーベル』をベースとしながら、『グランドセイコー』が誕生します。

グランドセイコーは日本で初めてスイスからオフィシャルの認定を受けるモデルになり、その二つの工場は「正確性」や「上質」を追求し互いに競い合いながら成長をしていきました。1967年その技術でスイス天文台コンクールで2位と3位を獲得するまでに至りましたが、その後皮肉にもSeikoが発表したクオーツアストロンにより起こった「クオーツショック」で機械式時計のグランドセイコーは長い冬眠に入ってしまいます。

1998年、Seikoはグランドセイコーを再度フラッグシップモデルとして立ち上げましたが、クオーツ時計などの安くてお手頃なスポーツウオッチイメージが強くなってしまったSeiko時計はまず国内でブランドをイメージを作り上げ、 グランドセイコーが世界に進出するのに12年の年月がかかりました。 

2010年に出たSEIKO SBGJ011Gはグランドセイコーの歴史に名を刻むにふさわしいモデルであり、 今までのSeiko時計の価格帯とは違う、高級ブランド『グランドセイコー』の名に相応しい価格設定となりました。

それでは同じGMTであり、発売当時の価格帯として同じポジションであったRolex GMT-Master II Ref.116710と比較して見ましょう。

Rolex GMT-Master II Ref.116710SEIKO SBGJ011G、共に自社ムーブメントをうたっており、前者のCal.3186は、常磁性合金仕様のブルーのパラクロムヒゲゼンマイを開発し、耐磁力と標準の10倍程度の耐衝撃力を実現し、秒針は1秒に8回刻み、パワーリザーブは48時間と平均的な機能です。

後者のCaliber 9S86は10振動ムーブメント「キャリバー9S85」の、外乱に強く携帯時に安定した精度を実現した性能はそのままに、GMT機能を付加した、ハイスペックなムーブメント、秒針は1秒に10回刻み、パワーリザーブは55時間とRolex GMTより7時間も多く、スムーズ性やパワーは格上と言えるでしょう。

日本の車メーカーが世界が真似できない高燃費のエンジンを作り上げた様に、日本の時計メーカーSeikoもそれを高度な技術で成し遂げているのです。テン輪は回転を安定させるために0.000001g単位で重量調整が行われ、熟練の職人は、ひげぜんまいそれぞれの個性に合わせて渦巻きの隙間にピンセットを入れ、指先の感覚を頼りにわずか1/100mmの微細な調整を繰り返していき、伝達ロスを無くし、限られた力を効率よくするために、歯車の間の溝を職人が一つひとつ、丁寧に磨き上げています。

その結果として、55時間のパワーリザーブが36,000 vphのムーブメントから生まれるわけなのです。

それでは、一番大事な外観はどうなのでしょうか?Rolex GMT-Master IIのブレスレットはステンレスは「904L」と呼ばれる高機能ステンレス鋼の一種で、904Lスチールは耐蝕性に極めて優れ、宇宙空間や化学産業の分野で用いられているとのこと。

そして防水性は100Mで、これも機能的には十分と言えるのではないでしょうか。

一方SEIKO SBGJ011G

ブレスレットにはチタニウムを採用しています。

複数の切り子面が施され、Rolex GMT-Master II Ref.116710よりも多いカット技術がある様に見受けられ、針やインデックスにも同じ様な切り子面が施され宝石の様な輝きをしています。

実際これらの二つのデザイン性となると、やはり個人的にはRolex GMT-Master II に軍配が上がってしまうわけです。

ロレックス/Rolex GMT-Master II Ref.116710とセイコー/SEIKO SBGJ011Gの比較。やって見て色々気づく事あり勉強となりましたので、また他の時計でも比較をやってみようと思います。

これを書くことで、決してグランドセイコーがロレックスより機能的に優っていると言っているわけではないのですが、トヨタのレクサスがそのラグジュアリーの演出と、上質な乗り味、そして高級なサービスを使いドイツ車と世界で戦っている様に、グランドセイコーにもいずれはその様な時代がくるのではないかと期待している事です。

今回は真面目な文章で疲れました!!! それではまた!!!!

 

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